年次報告

2015年度成果(詳細はこちら)
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  ダイヤモンドNV中心を用い、量子テレポーテーションの原理で単一光子から単一窒素核スピンへの量子状態転写(量子テレポーテーション転写)に世界で始めて成功した(High-fidelity transfer and storage of photon state in a single nuclear spin Nature Photonics 10, 507-511 (2016) )。
 これにより、1000km級の長距離量子通信を可能とする第三世代量子中継のコアとなる基本機能を確立した。

 [2]
  ダイヤモンドNV中心の単一電子スピンの幾何学的スピンエコーに世界で始めて成功した。無磁場下で完全縮退した電子スピンの量子メモリー時間が通常の140倍伸ばせることを示し、量子メモリーの安定性と制御性の向上を図った(Geometric spin echo under zero field Nature Communications 7, Article No:11668 (2016) )。

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  完全な情報セキュリティを保証する量子通信長距離実用化に必要な次の要素技術、光と量子ドット中電子スピンのもつれ、通信容易な時間情報へと光情報を符号化、通信波長への従来より3桁小さいノイズでの変換などを達成した。これら長距離量子中継用技術をまとめて1システムで実施し、論文発表した(Two-photon interference at telecom wavelengths for time-bin-encoded single photons from quantum-dot spin qubits Nature Communications 6, Article No:8955 (2015) )。

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  ダイヤモンドNV中心の吸収・発光波長である可視光と通信波長帯間の安定な変換システム開発のため、可視光-通信波長間の高効率波長変換(効率30%以上)、および高周波数安定化(<50kHz)励起レーザーの開発を実施した。